人間が馴れることのできぬ環境というものはない。
～ トルストイ（作家） ～
新しい環境を目の前にしたとき、好奇心や期待と共に、心に不安を感じることがあるかもしれません。
入学・卒業、入社・転職・退職、結婚・離婚など、環境が変わるということは、いいことにしろ悪いことにしろ、どんな人間でも必ず経験するものです。
今までと違うことをするというのは、今までわからなかったことをするということなので、不安を感じることはむしろ正しいことです。
ただ、その不安に押しつぶされて、新しい環境に進めないのであれば、少し考え方を変えてみましょう。
きっと、あなたが今いる場所は、とても居心地がいい場所なのでしょう。
もし居心地が悪いのであれば、「こんなところは早く抜けてやる」と思うはずです。
その思いがないということは、自分が意識してようとしていまいと、ある程度の居心地の良さを感じているのだと思います。
ここで、ひとつ思い出していただきたいことがあります。
それは、今いる場所に来る前、どんな気持ちだったかということです。
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きっと、今と同じ不安を抱えていたのではないでしょうか？
「友達できるだろうか」
「うまくなじめるだろうか」
「ついていけるだろうか」
「暮らしていけるのだろうか」
不安に思うことは人それぞれ違いますが、おそらく同じ内容を危惧しているはずです。
では、今はどうでしょうか？
不安に思っていたことが、いつの間にか気にならなくなっているはずです。
それは、満足する環境を手に入れたわけではなく、その生活に慣れたからです。
人間というのは、良くも悪くも必ず「慣れる」ものです。
慣れることで、次の事柄へ興味を持つことができるようになるのです。
口から心臓が飛び出るくらい緊張する事柄をしなければならない時があったとしても、長い人生の中で見れば、本当に短い間です。
そしてその緊張する事柄も、何度もこなしていけば、必ず慣れていくのです。
新しい環境には必ず慣れるので、恐れず果敢に挑戦してみましょう。
むしろ本当に気を付けなければいけないのは、慣れからくる慢心だということを心に留めておきましょう。