何事もほどほどに

善行は、お返しが出来ると思われる限りは、快く受け取られる。その限度を超えると、感謝の代わりに憎悪が返ってくる。

~ モンテーニュ(哲学者) ~

ものすごく面倒見が良くていい人なのに、あまり他人によく思われてない人がいます。

その理由としては「おせっかい」「やりすぎ」「なんだか気を遣う」など、相手は善意でやっているのに散々な言われようです。

当の本人としては「良かれと思って」「相手が喜ぶから」と、まったく悪意がないので、第三者から見ると何とも言えないところですが。

『過ぎたるは猶及ばざるが如し』という言葉に表されるように、何事も限度を超えてはいけません。

いくら相手のためを思っていたとしても、相手がそれを望まない以上は、単なる押しつけにしか過ぎないのです。

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親しい関係になれば、お互いの気性もわかり良い関係を築けると思うのですが、まだそれほどまで親しくないのであれば、控えめくらいがちょうどいいものです。

「おいしいケーキを見つけたから食べて」とケーキをプレゼントした友人に、「ケーキのお礼に、素敵なダイヤモンドの指輪を見つけたからあげる」と言われたら、喜びよりもまず驚き疑問不信感を抱いてしまいます。

人の好意を快く受け取るのは、ひとつの礼儀だと思います。
遠慮して好意を断るのは、謙虚とは言えません

しかしながら、相手が恐縮するばかりではなく罪悪感さえ思うくらいの好意は、相手を困らせる嫌がらせにしかすぎません。

本当に相手の事を思うのであれば、その人が不快にならないように恩を押し付けないように無理のないお返しが出来る範囲であるように、心配りをするのがせめてものマナーです。

相手のためを思って行動が出来る人は、きっと心が豊かで優しい人なのでしょう。
ですが、何事もほどほどが肝心です。
くれぐれも自分の善意を無理に押しつけないように気を付けましょう。