現在もっているものに満足しない者は、もちたいと思っているものを手に入れたとしても、同様に満足しないであろう。
~ アウエルバッハ(ドイツの文献学者) ~
人間の欲求というのは、際限がありません。
「その上」があることを知っている以上、今よりももっと上のものを手に入れたくなるものです。
ですが、そうそう簡単に色々なものが容易く手に入ることなどありえません。
そこに「手に入れられないジレンマ」が生じてくるのです。
最初は、
「家がほしい」
「車がほしい」
「時計がほしい」
という願いだったのに、手に入れると、
「もっと大きな家がほしい」
「もっとカッコイイ車がほしい」
「もっと高級な時計がほしい」
という考えになるのは、ごく自然なことだと思います。
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欲求自体は、悪い事ではありません。
何かを得たいと願うエネルギーは相応のものですし、そのエネルギーがあるからこそ、勉強にも仕事にも情熱を傾けられるからです。
しかしながら、手に入れたものへ満足感がなければ、どれだけ良い物を得たとしても、心は満たされないままなのです。
過ぎたる欲求は、絶対に満たされることのない心を創り出す害悪とも言えるでしょう。
良くも悪くも、人間は慣れる生き物です。
どんなに刺激的なことでも、時がたてばその感情は薄れてしまいます。
だからこそ、望むものを手に入れたなら、一度しっかりと心に刻むべきです。
どれだけの思いで手に入れたのか、それを手に入れるために誰が力を貸してくれたのか、自分の手元に来た事がどれだけ嬉しかったことか。
渇望した思いを潤すのは、手に入れた後の満足感だけです。
だからこそ、その喜びをしっかりと覚えておくのです。
あなたが今、手にしているものの中に、満足するものはありますか?
ないと言った方は、手に入れた時を思い出してみましょう。満足していませんでしたか?
まずは、しっかりと価値を見極めましょう。