怒りの静まる時後悔がやってくる。
~ ソフォクレス(ギリシャの劇作家) ~
怒っている最中というのは、そのことに精いっぱいで、心の中にこみあげてくる怒りだけに気を囚われてしまい、それ以外の感情に蓋をしてしまいます。
とはいえ、人間というのは不思議なもので、24時間365日ずっと怒り続けることは不可能です。
怒りっぽい人は、年がら年中怒っているような気もしますが、それでも、必ず怒った後に静かになる時間があります。
大体、「もういい!」という言葉で幕を引く時点で、呆れたか疲れたかのどちらかでしょう。
そもそも、怒るという感情には、かなりのエネルギーが必要となります。
すなわち、怒りっぽい人というのは、人一倍エネルギーがある人なのです。
「自分はどうも怒りっぽいと思う」という自覚がある人は、そのエネルギーを他で発散すべきです。
お勧めなのは運動など体を使うもの。もしくは、頭を使うものなどもいいでしょう。
とにかく、怒りに使っているエネルギーを、他の事に回すのです。
どれだけ他人に怒ったとしても、それで自分の気が晴れることはありません。
ともすれば、相手からの謝罪の言葉を聞けば胸がスッキリするという方がいるかもしれませんが、それは非効率的です。
あなたが怒ったからといって、相手がすべて謝罪するとは限りません。
そうなってくると、さらにイライラが募ることでしょう。
そしてまた怒るという、無限ループ状態になってしまいます。
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そんなことで更なるストレスを増やすくらいなら、怒るエネルギーを他の事で発散させておくことが無難です。
体を動かして汗を流すと、意外なほどスッキリします。
イライラが汗と共に流れ出てしまうのでしょう。
怒りのエネルギーは、本来、とても強いもの。
その力さえあれば、世の中の困難と言われる難題でも大抵はクリアできるはずです。
ただし、きちんとした方向で使えば、という前提ですが。
とはいえ、どんな時でも怒るなと言っているのではありません。
怒りは強い抗議の側面でもあります。
抱え込むのではなく、建設的に伝えるのが理想ですが、感情的になるときがあってもいいのです。
それは、あなたの大切な感情の一部なのですから、大声で泣いたり怒鳴ったりするときがあったってかまいません。
ただ、なんでもかんでも怒るのは良くないと言っているのです。
抗議することと、怒ることは違います。
自分の考えを主張したいのなら、その旨をきちんと相手に伝えるべきです。
相手を正したいと思うのであれば、その理由をきちんと相手に伝えるべきです。
怒りっぽい人は、本来、他の事に使えるエネルギーを持て余している人。
そのエネルギーを他の事に回せば、今以上に心も穏やかになり、成果も上がることでしょう。
全てが味方ではありませんが、全てが敵でもありません。
怒るべき時を間違わないようにしましょう。