決心する前に、完全な見通しをつけようとする者は、決心することはできない。
~ アミエル(スイスの哲学者) ~
何か物事を決めるときは、誰もが失敗を避けようとするはずです。
失敗をすることで得られることもありますが、あえて100%失敗する前提で何の準備もなく望むのは単なる無謀なだけです。
では、失敗を避けるために必要なこととは何か。
それは、「見通しがつくことをする」ということです。
どんなに知恵や技術があっても、見通しがないことをするのは失敗する可能性が高くなります。
ただ、ここで注意しなければいけないのは、「完全な見通しはない」ということを心に留めておく必要があることです。
絶対に失敗はしたくない。
だからこそ、完璧な見通しが立ってから決断をしたい。
確かにそうです。
そうなれば、失敗しないはずなのですから。
しかし、この世の中に、完璧な見通しというのは果たしてあるのでしょうか?
今、見通してる未来は、あくまでも「このまま」進むことが出来た未来。
でも「このまま」時間が進む保証はいったいどこにあるのでしょうか。
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予想外のことが起きる可能性の方が、「このまま」時が過ぎるよりよっぽど確率が高いです。
では、その予想外のことが起きた場合をすべて考えておけばいいのか?
時と場合によるとは思いますが、ほとんどの場合、それこそ時間の無駄になると言えるでしょう。
なぜならば、自分が想像しうる考えには限度があります。
となれば、さまざまな他者の声を聞き、それを参考に対策を立て、綿密に計画を練っていく。
ある程度の想定外に対しての準備は必要ですが、全て準備するのは不可能だしむしろ無計画です。
それならば、最低限の準備だけして、他の仕事に手を付けた方がよっぽど効率的です。
これは仕事の話を前提にしていますが、人生に対しても同じことが言えます。
人生は一度きりです。
そして、時間も未来永劫あるわけではありません。
その一つの事柄を完璧にこなすことのみに心を奪われて、他のことを考えたり経験したりする時間を奪ってもいいのでしょうか?
大切なのは、ある程度見通しが立ったら決断し、予想外の事が起きたら、その変化に対応する術を学ぶことです。
トラブルを乗り越えることで、次にまた同じトラブルが起きたときに、適切に対処できるようになっていくのです。
完全な見通しを考えている時間があるのなら、まずは決断し、行動するようにしましょう。