育てるということは「調子に乗らせて」いやがうえにも、意欲を高め、それによって能力を増大することです。
~ 西堀栄三郎(南極観測隊隊長) ~
人は、誰かに育てられることで成長していきます。
誰しもが家族はもちろん、恩師や先輩や上司など、さまざまな人により育てられてきたと言っても過言ではありません。
そして、いつしか自分が人を育てる側になるのです。
人を育てるという立場に立つということは、これまでの「育てられる側」からの視線ではなく、また新たな視線で見つめなければならなくなるということ。
根本的なところをしっかり押さえておかないと、迷ったり自信を無くしたりすることになりかねません。
では、人を育てるうえで、押さえておくべきことは何でしょうか?
それは、人を育てると言うことは、その人に今以上の知識や技術を習得してもらうということ。
これこそが最終目標だということを、忘れてはいけません。
人を育てる側に立つと、
うまく伝わっているのだろうか。
この教え方でよかったのだろうか。
と、教える方法について悩んだり、
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反抗的だから注意しなければ。
怠け者だから厳しくしなければ。
と、相手について思い通りにしようとしたりします。
ハッキリ言えば、相手が今以上の能力を身につけるということが育てるということなのだから、その方法や相手の態度などはそこまで悩むべき案件ではありません。
あなたが注目すべきなのは、今現在のその人の能力の把握と、どれだけ伸びたかという成果のみ。
そして、その二つは、常に相手に伝えるべき項目でもあります。
人を育てるという大きな目標の前では、反抗的な態度などは小さな問題しかすぎません。
それよりも、能力がどれだけ上がったのかを見続けることが、育てる側の義務です。
例え自分に反抗的な態度だったとしても、能力が上がっているのであるならば、あなたの育て方は間違っていないし上手くいっているのです。
人のモチベーションの上げ方はまさに十人十色。
褒められて力を出すものもいれば、悔しさをばねに頑張る人もいることでしょう。
もしくは、育てる側の人間を敵対視することで能力をつけていく人だっています。
こちらの想像した通りの育ち方をしなかったとしても、結果として能力が上がっているのであればもう成功しているのです。
育てることに責任を持ちすぎてしまうと、教え方や相手の態度すら気になってしまうものです。
そうではなく、育てると言うことは支えながら見守り、現状をきちんと教えて、伸びたところは褒めること。
人はそもそも成長するもの。進む方向さえ間違えなければ、その歩みはゆっくりでも必ず育っていくのです。