理想の夫、理想の妻をえようとするから失望するのだ。
~ 亀井勝一郎(文芸評論家) ~
男女が付き合いを重ねていくうちに、意識するのが「結婚」というもの。
「付き合う」ことと違い、「結婚」となると途端に慎重になる人が多いはずです。
それは、長い人生を共に歩んでいくにあたり、少しでも不安な要素は減らしておきたいからでしょう。至極もっともな意見だと思います。
自分が思う理想的な伴侶の条件に一致する人を探し続け、少しでも不安要素があると対象外にしてしまう。
「つきあうのはいいけど、結婚は無理」という言葉に、この感情の全てが表されています。
誰でも、自分の人生を失敗したくないものです。
結婚生活が上手くいっている人が周りに1人でもいれば、そこまで結婚に抵抗がないのでしょうが、自分の両親や親せき関係・上司や友人などの結婚生活の愚痴を聞いていると、漠然と少しでもいい条件の人を探したくなるのは、仕方のない事なのかもしれません。
理想の伴侶(結婚相手)を得ようとすればするほど、現実にいないことに失望をしてしまうのです。
男女ともに求めることに差はあるとは思いますが、それでも理想的な結婚生活というのは想像できるはずです。
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結婚も「生活」なわけですから、いいことばかりではありません。
喧嘩することもあるでしょうし、体調を崩すこともあるでしょうし、予想外のトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
結婚を考える上で一番大切だと思うのが、「相手と共に苦労をする覚悟」があるかということです。
どんなに理想的な伴侶と結婚できたとしても、職を失うかもしれないし、病気になるかもしれません。
そんな状態になった時でも、相手を支えて共に生きていく覚悟があるならば、あなたにとって結婚生活は幸せなものになるでしょう。
婚姻届が受理された瞬間から、恋人から夫婦に変わるのですが、それはあくまでも法律的な話で、お互いの気持ちも心も一気に変わるわけではありません。
月日が過ぎていく中で、自然と夫婦になっていくのです。
最初から「理想的な結婚生活」である必要はないのです。
結婚生活というものは、長く続く会話のようなもの。
晴れの日もあれば雨の日もあるように、楽しいときもあれば辛く悲しい時もあるのが人生。
それを2人で乗り越えていくことこそが、結婚する意味のひとつです。
「結婚」とは、あなたと相手が創り出していく未来そのもののこと。
理想的な伴侶を探すのではなく、共に苦労をしてもいいと思える人を探しましょう。