中傷は奇妙な掟をもつところの悪徳である。それを殺そうとすれば生きるが、放っておけば自然死する。
~ トマス・ペイン(イギリスの政治評論家) ~
中傷というのは、知らず知らずのうちに誰かが言い始め、瞬く間に広がり、いつしか自分の耳に入ります。
その時の愕然とした気持ちというのは、人間を信用できなくなってしまうことになりかねません。
残念なことに、中傷というのは、嫉妬や妬みなどの実にくだらない感情から引き起こされるのが殆どです。
傷ついたり孤独になったりしているあなたを見て、きっと陰でほくそ笑んでいることでしょう。
自分がやってもいないことや、言ってもいないことを適当に言いふらされることは、本当に許せないことです。
まして、相手がわかるならいざ知らず、誰が言っているのか見当もつかない時はなおさらです。
こんな時は、怒りの矛先をどこに向ければいいのでしょうか。
もしかしたら、怒りよりもショックで心が落ち込んでしまいふさぎ込む可能性だってあります。
でも、そんな時こそ、正々堂々といつものあなたでいるべきです。
自己弁明や誤解を解こうとしても、思った以上に成果が出ないことがあるのもまた事実だからです。
あなたを本当に理解している人であれば、そもそもそんな中傷だなんて信じませんし、気にかかるなら直接聞いてくるはずです。
つまり、そうじゃない人が中傷を聞いて信じているということ。
あなたのことを知らないから、誤解が誤解だということに気がつかないのです。
これを対処するには、本当のあなたの姿を知ってもらうしか他ありません。
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しかし、残念ながら植えつけられてしまった先入観というのは、なかなか払拭することは難しいものです。
そこに誤解を解こうと無理を重ねてしまうと、「やっぱり必死になって否定してるってことは」と勘繰る人も多いのです。
そんな人たちのために、自分の貴重な時間や、大切な心を苦しめる必要なんて全くありません。
思い当たることがないのであれば、正々堂々とするべきです。
まったくやましいことなどしていないのですから。
ちなみに、中傷した人物が一番困ることは何でしょうか?
それは「中傷が嘘だった」と周りに気が付かれることです。
中傷は諸刃の剣。
相手が策略にはまらなければ、より大きな刃となって自分の身に降りかかってきます。
「嘘つき」「信用できない」「そんな人だと思わなかった」など、自らの評価を地の底まで落としてしまうのです。
そうなったら後の祭り。いくら弁明しても誤解を解くのは不可能でしょう。
なぜなら、中傷は「ありもしないこと」ですが、中傷をした人物が周りに言いふらしたことは「事実」なのですから。
人から中傷を受けても、毅然とした態度で正しい行いをする人。
誰かの悪口ばかりを言って、常に自分の味方を増やそうとする人。
果たして、どちらが信用されるでしょうか。
時間はかかるかもしれませんが、中傷という名の誤解はきっといつか解けます。
それよりも、中傷されている時は自分が注目されている時期。乗り越えれば味方が増えることもありますので、正しい行いを続けましょう。