教育の心構え

忘れてはならない。知る値打ちのあるものは、すべて教えられないものだということを。

~ オスカー・ワイルド(作家) ~

あなたがどれだけ優秀な教師だったとしても、知る価値があるものをすべて教えることはできません
それほどまでに、人生には様々なことが起こります。

誰かに何かを教える時に気を付けなければならないことは、「完璧に教える」ということを目的としてはいけないことです。

教える立場の人間は、「進む方向」や「解決の糸口」など、あくまでも「道を示すだけの役割」ということを常に心に置かなければなりません。

なぜならば、問題を解決しなければならないのは、あなたではなく本人だからです。

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見守る立場からすると、「あれも教えなくちゃ」「これも教えなくちゃ」と、相手を思えば思うほどに口を出したくなります。
あなたのその心はとても素晴らしいのですが、人間が一度に覚える量には限度があります。

仮に、覚えられたとしても、それを全て教訓として活かせるわけでもないのです。

実際に自分で経験して、その上で学んでいくことも人生には多々あります。
どれだけ教えたとしても、必ずどこかで、たった一人で考えなければいけない時が来るのです。

親でも教師でも上司でも、教えたいという心は、「役に立つ」「失敗してほしくない」という優しさが生み出すもの。
しかしながら、失敗しなければ理解できないことも人生にはあります。

心配する気持ちはとてもよくわかりますが、相手を信じて見守りましょう。
もし失敗した時は、反省点を提示した上で、あなたが相手を受け止めてあげればいいのです。
教育は一朝一夕には成り立ちません。広い心で焦らずいきましょう。