不幸せの時にくたびれる者は、役に立たざるなり。
~ 山本常朝(江戸時代の武士) ~
「役に立つ人」と言われる人は、一体どんな人たちでしょうか。
優れた能力を持つ人、人当たりがよくて場を和ませる人、きっちりと綿密な仕事をする人、気遣いが素晴らしい人。他にも、さまざまな人物像が浮かんだことでしょう。
しかしながら、本当の意味での役に立つ人というのは、そのどれでもありません。
本当に役に立つ人というのは、「不幸な時でもへこたれない人」です。
先ほど挙げた人物像も、確かに素晴らしく役に立つ人物たちです。
ですが、人間たるもの、いつ如何なる時でも万全な状態とは限りません。
精神的にも、肉体的にも、きちんと管理しているはずなのに、それでも降ってくるのが災難。
そんな時にへこたれてしまわない強さが必要なのです。
物事がうまくいっているときは、言葉はよくありませんが、色んな人が協力的でちやほやしてくれますし、強気で物事を進めても大丈夫なことが多いはず。
しかし、ひとたび物事がうまくいかなくなると、悲しいかな人も金も離れていくもの。
スポンサーリンク
そんなときに大事なのが、へこたれない心です。
人生の中で、ずっと好調なはずはないですし、低調なはずもありません。
もし、今までの人生がどちらかに偏っているとすれば、それはバランスのとり方が上手いか下手かのどちらかです。
わりと人生は好調続きだという人は、不調な時を上手く切り抜けてこれる術を持った人。
人生は不調続きだという人は、どこかで何かにへこたれて自信を無くしてしまった過去を持つ人。
つまり、同じトラブルが起きたとしても、「上手く切り抜けられるかどうか」が、「役に立つかどうか」という基準そのものになります。
へこたれない心さえあれば、越えられない壁などありません。
何度失敗したとしても、最後には必ず成功するからです。
人の心や人の人生を変えようとするのは無謀なことですが、自分の心は自分次第でどうにでもなるのです。
なかなか難しいかもしれませんが、それでも、続けていれば心の持ちようを変えることが出来るようになります。
そうなるまでに色々と失敗するかもしれません。
ですが、その失敗は、同じ失敗をしないための勉強のようなもの。
ひとつ乗り越える度に、心が強くなっていくのです。
役に立つ人というのは、逆境においても心を強く持てるへこたれない人のこと。
人に求めるのであれば、まず自分がへこたれない心を持つ強い人を目指しましょう。
強い心さえ持つことが出来れば、どんなことがあっても乗り越えられるのですから。