四季のような恋心

恋は火と同じように絶えず揺れ動いてこそ保たれる。期待したり、恐れなくなったりしたら、もうおしまいだ。

〜 ラ・ロフシュコー(文学者)〜

人間には色々な感情がありますが、という感情ほど、喜怒哀楽を感じるものもないでしょう。

恋の始まりの、あのくすぐったいような、相手を思うだけでまるで世界が変わったかのようにも思えるあの感覚。
季節で言えばそのもの。
相手のことを何か一つ知る度にまたひとつ近づいていくようで、なんでもかんでも知りたいと思う気持ちは、ひとつひとつ確実に開いていく花のようです。

そして、相手も同じ気持ちだった時の喜び。
それはもうそのもの。
すべての熱情と愛情で、互いを愛し愛される喜びに絆が強くなっていく時期。
しかし、その想いの強さゆえに、次第に相手のことを理解するだけではなく、相手にも自分を深く理解してほしいと思い始めます。
まるで激しい炎から作り出される灰のように、それはいつの間にか降り積もっていきます。

その灰をうまく取り除きながら、灰が出すぎないように炎の強さを調整することの大切さを体験することになるでしょう。

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それでも、もし、灰を取り去ることが出来ずに思うままに自分の感情だけをぶつけていたとしたら、いつのまにか相手の気持ちも冷めていきます。
激しい暑さの夏から、気がつかないうちに、いや、気づきたくないふりをしていた間に、いつのまにか訪れていた秋の気配
また夏を呼び戻そうとしても、過ぎた季節が戻らないように、離れた心は戻らないのです。

そして、二人の恋は終わります。
それは。真っ白に閉ざされた冷たく凍える世界で、ひっそりと眠りにつきます
その間に、自分の何がダメだったのか、相手のどこがいやだったのか、色々と見つめなおす時期になるでしょう。

そうして、いつしか心の傷が癒えたころに、また自然に恋に落ちるのです。

恋愛はまるで季節そのもの。
別れるまで行かなくても、大なり小なりの季節の移り変わりはあります。
愛する人との関係を大切にしたいのであれば、いつでも相手を思う事を忘れないことです。