正しい心の使い方

人は自分の心を養うためよりも何千倍も多く、富を得るために心を使っている。

~ ショーペンハウエル(哲学者) ~

まず、最初に。
富を得るために心を使うのは当然です。

なぜなら、富を得たいという思いは、多かれ少なかれ誰の心にもあるからです。

だからこそ、サクセスストーリーに浪漫を感じ、成功した姿を想像しながら様々な手段で富を増やそうと画策します。

これは、人間として当たり前の姿だと思います。

富を得るという目標に向かって頑張ることは、自分の将来のためにもなるし、ゆくゆくは経済発展にも繋がるので素晴らしいことです。

ではなぜ、富を得たいと思うのでしょうか。

富があれば、物質的なもの(家・車・宝石など)を自由に購入できますし、旅行なども行き放題です。富があるからこそできることは世の中に沢山あります。

そして、そのどれもが非常に魅力的に映り、富を得ようとする思いを掻き立てるのです。

それはまさしく「幸福」そのもの。
「富を得る=幸福になる」という概念そのものとも言えます。

ただ、富を得ただけで、本当に幸福になるのでしょうか?
逆に言えば、富がない人たちは、本当に不幸なのでしょうか?

ものすごく収入があっても、どこか不幸そうな雰囲気の人もいます。
経済的に余裕はなさそうなのに、笑顔が絶えない人もいます。

この違いこそが、「富だけがすべて」ではないことを物語っています。

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確かに、お金はあればあるだけいい。

でも、お金のことだけに心を使い続けてしまうと、自分の心が何を求めているのか忘れてしまいがちです。
生活や心に余裕を持つために富を得ようと頑張っているはずなのに、いつのまにか富を失うかもしれないという恐怖で心の余裕がなくなっているのです。

こうなってしまうと本末転倒。
お金は手元にあるのに、なぜか不幸そうに見えてしまう人は、こういうタイプかもしれません。

大切なのは、バランスです。

富を増やすために心を使ったなら、それと同じくらい、自分の心のためにも心を使いましょう。

今、自分は何を思っているのか。
心は一体、何を求めているのか。

そうすると、自分自身の心の声が聞こえてくると思います。

「最近、思いっきり笑ってないな」
「そういえば、あれやろうと思ってたのに、やってないな」

少しの間だけでいいんです。
5秒だけでいいので、自分の心の声に耳を傾けてください。

疲れを感じているなら、早めに寝るように心がけたり、温泉やマッサージなどに行ったりしましょう。
気分が落ち込み気味だと思ったら、好きなものを食べたり、映画や本やゲームなどで気分転換をしましょう。

富を得るために頑張るのと同じくらい、自分の心と向き合うのです。
そうすることで、心は常に健康になるでしょう。

あなたの心が何を望んでいるのかは、あなたにしかわかりません。

富はもちろん大事ですが、まずは自分のために心を使うように心がけましょう。
自分の心が満たされたとき、人は不思議と幸せを感じます。
そして、また頑張ることができるのです。