経験が役に立たないのは、特に恋愛の場合にはなはだしい。
~ ポール・レオトー(フランスの作家) ~
何度、恋をしたとしても、新しい相手に対して恋をするわけですから、その都度、初めての恋のようなもの。
だからこそ本当の意味での「恋の達人」という人は、この世に存在しないのです。
相手を虜にする方法とか、やきもちを焼かせた方が長続きするとか、それこそ恋愛に関する情報は山ほどあります。
ですが、色々な恋愛のテクニックやハウツーがあったとしても、それを鵜呑みにしては危険です。
なぜなら、あなたが恋をしている相手に対しての話ではないのですから、そのテクニックが通じない可能性もあるのです。
そんな情報に惑わされるくらいなら、いっそのこと、今の恋愛だけに集中してください。
恋というものはとても不思議なもの。
せっかく恋に落ちたのだから、思う存分、味わってみるのです。
相手を見るだけで胸が高鳴り、その人の事を思うと幸せな気分になれる恋の初めは、くすぐったくて気持ちの良いフワフワの毛布みたいな状態。
その期間が過ぎると、もっともっと相手の事を知りたくなり、何かを知るほどに近づけた気がして、それがまた嬉しくなるという繰り返し。
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片思いという時間は、嬉しさと切なさと苦しさが混じった複雑な時間ではあるものの、相手を思う気持ちが祈りにも近い感じがします。
恋を失うにしても、恋が実るにしても、自分以外の人にそれだけ心を奪われるという経験は、とても不思議なことです。
それが、思いが通じてからは、だんだんと相手に自分を知ってもらいたくなり、二人の距離感や価値観の差に悩むことになります。
その悩みを二人で乗り越えていくことで、相手との親密度も上がっていくことでしょう。
ただ、残念なことに、恋が終わってしまう場合もあります。
その場合、今までの恋の事は、思い出として忘れてしまうのが一番です。
「前の人とは何をするのも一緒だったけど、それが重いと言われた」
「お互いの時間を尊重しようと言っていたのに、いつのまにかすれ違ってしまった」
確かに、その人との恋はそれが原因だったのかもしれません。
でも、新たな恋に落ちることが出来たのなら、前の恋の事を思い出してはいけません。
何度、恋をしたとしても、その人とは「初めての恋」に違いないのです。
過去の恋の傷に怯えてはいけません。今の恋が終わるとは限らないのですから。